分科会6:
リプロダクティブ・ヘルス/ライツ
今を生きるあなたに知ってほしい
「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」
今を生きるあなたに知ってほしい
「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」
主に女性の生涯を通じた健康と「次の世代をうむこと」について、現代社会の支援や医療の取組を知り、
自ら選択することを学びます。
登壇者

コーディネーター
奈良大学 副学長 理事
奈良県こども子育て推進会議会長
奈良県医療審議会委員
島本 太香子(しまもと たかこ)
奈良生まれ。1987年慶応義塾大学医学部卒業、1991年大阪大学大学院医学研究科修了(医学博士)、奈良県立医科大学産婦人科、大阪府健康福祉部を経て、2009年から奈良大学教授、2020年より副学長。女性と子どもに関わる医療と保健福祉行政に携わった経験をもとに、大学では、健やかに生きること、ライフキャリア、生命倫理と最新医療などについて、若い世代と考察している。行政委員会、審議会等の委員として、地域の男女共同参画の推進に取り組んでいる。奈良県で初めて女性の公安委員会委員をつとめた。産婦人科医としては奈良県立医科大学附属病院の女性専用外来を担当。

シンポジスト
奈良県立医科大学産婦人科学講座 教授
奈良県立医科大学附属病院高度生殖医療センター長
国際体外受精学会 理事(international society of in vitro fertilization Directorial Board)
日本がん・生殖医療学会 理事
木村 文則(きむら ふみのり)
奈良県立医科大学産婦人科学講座教授。生殖医療を専門とする。2021年現職となり、以降、奈良県内で本分野の発展に尽力している。1968年滋賀県大津市出身。1993年大学卒業後、産科、婦人科を十分に修練した後に生殖医療分野の研鑽をつみ診療を開始したことから妊娠成立のみを目指す診療ではなく、母児のより健康な出産のための生殖医療に取り組んでいる。殊に不妊の原因になるのみではなく妊娠経過に悪影響を及ぼす子宮内膜症や子宮内炎症などの臨床と研究に従事するとともに、若年でがんになった患者さんの将来の希望となる妊孕性温存に取り組んでいる。

シンポジスト
株式会社タカギ 代表取締役社長
髙木 麻衣(たかぎ まい)
奈良県橿原市で1930年に創業した肌着メーカーの4代目社長。大手総合商社の子会社でマーケティングやブランドライセンス業務を経験し、30歳で家業に入社。
伝統を大切にしながらも、時代に合った素材やデザインを取り入れ、シンプルで上質なものづくりを追求。特に、着心地や機能性にこだわった製品づくりに力を入れ、日本国内外で高い評価を得ている。近年は海外展開にも積極的に取り組み、欧米やアジアを飛び回りながら、日本の優れた品質を世界へ広めることを目指している。
また、ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)の視点を大切にし、誰もが働きやすい社内環境づくりに注力。自身が社会人として働く中で感じた課題をきっかけに、社内環境整備を進め、より多様な人々が活躍できる職場づくりを推進している。3人の娘を育てる母として子育てと仕事を両立し、社会貢献活動にも力を入れている。「HAPPPYプロジェクト」を立ち上げ、奈良県の小学校で生理に関する正しい知識を伝える講演活動を行い、次世代へのサポートにも積極的に関わっている。
分科会内容
■講演・シンポジウム
今を生きるあなたに知ってほしい「リプロダクティブ・ヘルス/ライツ」
「次の世代をうむこと」について生物学的基盤と最先端医療を知り、現代社会において、「自分らしいライフコースの選択」を学ぶシンポジウムです。女性のライフステージに応じた健康支援の取組や、子どもを持つことに関する最先端医療、そして若い世代への啓発プロジェクトを知り、男女が互いの生物学的な特性を理解し、尊重し合い、それぞれの特性をいかしていける社会づくりについて考えます。
1.開催趣旨と話題提起
「現代女性のリプロダクティブヘルス/ライツ
(女性のライフステージを通じた健康支援の立場から)」
奈良大学 副学長 理事 島本 太香子
本シンポジウムでは、リプロダクティブ・ヘルス/ライツに基づいた、自らのライフコースを選択する視点を、あらゆる世代で共有するためにはどうすればよいか、各分野の最新の取り組みを紹介しながら、皆様とともに考えます。
まず私からは、生涯にわたる女性の健康を支援する「女性専用外来」からみた、時代による健康とリプロの課題の推移、現代女性の各ライフステージにおけるリプロの課題とその対策、について報告します。
2.講演(50分)
「子どもを持つことに関する最先端医療 がん患者の未来をつくる」
高度生殖医療センターセンター長 木村 文則
がん治療の発展により若年がん患者の治癒率は非常に高くなり、多くの人ががんになってもそれを克服することができるようになってきた。その一方で、がん治療の副作用で妊娠する力を消失してしまうことがある。これらの患者を救済し将来妊娠できる可能性を残しておく生殖医療技術が発展してきている。それらを提供するとともに、がん治療前、治療後の患者の気持ちに寄り添い、十分な話し合いにより患者の心をサポートして子どもを持つことを共に考えて行く必要がある。
3.地域活動報告(25分)
「若い世代への取組みHapppyプロジェクト」
(株)タカギ 代表取締役社長 髙木 麻衣
地域で子どもへ月経を正しく伝える取組みを紹介する。
4.ディスカッション(20分)
いかにリプロダクティブ ヘルス/ライツを伝えていくか(産官学連携)」
《コーディネーター》 島本 太香子
《パネリスト》木村 文則/髙木 麻衣
5.まとめ